嫌いになれない

理学療法士でギターリスト

2020.04.17. UP
林 伸浩
【1976年・神奈川県出身】
Writer Profile
高田 滋吉

Written by

Shigeyoshi Takata

Photographer Profile
林 伸浩

Photograph by

Hayashi Nobuhiro

病院➡在宅➡地域、外の世界へ

就職先の大学病院では、臨床現場の経験に加え、研究分野と教育活動にも携わった。理論と実践の両面で、リハビリ技術を徹底的に鍛えられた。病院の敷地内にある寮に住んでいたから、頭の中は常に仕事のことが離れなかった。

パンクしそうになると

ギター片手に、夜中の駅前で
弾き語りで歌い始めて(笑)



その後、30歳での結婚を機に、実家の横浜に転職。家庭では3人の子供を育てる父親に。理学療法士の経験も15年を経て、41歳の時。職場で異動の辞令が出た。それまで携わっていた病院内のリハビリから「在宅医療」分野への出向だった。

 新たな可能性が開けました。

 それまでは、退院がゴールでしたが
「在宅医療」は、その先の患者さんの
 暮らしにまで関わらせていただける。

いま担当するのは、例えば84歳の患者さん。
足が悪く、50メートルも自力歩行が難しい。
外出できるようになったら、叶えたい夢を尋ねたら

「また、横浜スタジアムに
  野球観戦に行ってみたいなぁ。
  昔みたいに、息子と一緒にね」

その夢を実現するため、患者さんの奥様やご家族とも相談し、リハビリ計画を立てて挑戦中だ。

患者さんの夢や希望に
関わらせて頂くようになって

私自身も勇気と元気をもらいました。
だから、自分も夢に挑戦してみようと!



在宅医療に携わり、外に目が向き始めた。すると、リハビリとギターが繋がった。出会ったのは、音楽療法士の酒井ゆきさん。患者さんが出かけたくなるミニコンサートを開いてみたい。そんなビジョンが重なり、音で結ぶユニット「ゆいのね」を結成。2019年9月に、初めてイベントを行った。

患者さんだけじゃなく
地域の方々、職場の仲間とか…

色んな人たちが、足を運んで下さり
とっても素敵な時間をもらいました。



イベントで出来た人との繋がり。この輪を広げて、地域に循環させてみたい。この活動を地域に根ざす病院の仲間達とも一緒に挑戦してみたい。そう思い声を掛けたら、共感してくれる同志が集まった。

石渡さんは、体操に詳しくて!
横山さんは、もと栄養士さん!
江口さんは、写真が素敵で・・・☆

こちらの活動は「ビオトープ ~結~」と名付けた。「ビオトープ」という言葉の意味は
“ 有機的に結びつく、生き物たちの生息空間 ”
人の想いがつながり合う、そんな居場所を創りたいと願いを込めた。



2020年2月8日「ビオトープ」としてイベント初開催。音楽ユニット「ゆいのね」と併せて、この半年間で5回のイベントを開催してきた。

開催する度、もっとこうしたい!
って、新たな課題が見えてくる。
それが、とってもワクワクします!

今までのイベントは、メンバーが皆の前に出る形。だが今後は、参加者の方々も皆の前に出て、趣味や好きなことを披露できる場にしていきたい。そんな構想を、林さんは楽しそうに教えてくれた。

例えば「ボトルシップ」って
知ってます??

参加者の方の趣味なんですけど
写真、見て下さい! 素敵でしょ?!



新型コロナの影響で、3月に予定していたイベントは残念ながら中止になった。だが「ゆいのね」も「ビオトープ」も、構想は膨らむばかりだ。

患者さんと理学療法士とか
高齢者とか、障害者とか
そういう垣根を超えたいんです。

同じ地域に住む人と人が
新たに繋がり、支え合う

そんな居場所を広げたいんです。

同じ志を共有できる人達が、きっと読者の皆様にも沢山いるはずだ。「ビオトープ」が織り成す繋がりと「ゆいのね」の奏でる優しい音楽を、味わってみたいと少しでも感じて頂けたら。

ちょっと変わった理学療法士
『ギタビリスト:林伸浩』は、
ミニコンサートのご依頼をお待ちしています🎵

林 伸浩  Hayashi Nobuhiro
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