EDIT(編集後記)
2019.12.11 UP
小嶋 香里
【1975年・愛知県出身】
Writer Profile
狩野 園佳

Written by

Karino Sonoka

Photographer Profile
小嶋 香里

Photograph by

Kojima Kaori

縁ナシ・土地ナシ・経験ナシ。にもかかわらず、女手独りで地方移住し新規就農。そんな一歩を踏み出した彼女の勇気の源は、いったい何なのだろう?その答えを見つけたくて、今回の取材とライティングに取り組んだ。



数時間に及ぶ取材を通して、最も印象に残ったのは「わたしは!」という強い主語表現。何十回と繰り返されたその言葉に、彼女らしさの源が詰まっている気がした。

他の誰かがどう思うかではなく、自分がどうありたいか。常に意識は自分にあり、自分が発する熱を頼りに突き進む。誰かと一緒になんてことは、彼女の頭に全く無い。いつも共感してくれる誰かを探して安心したい私とは、決定的に違うところだ。

でも、食材とおんなじで
人生も色々あってイイじゃん。

わたしは、独りでやる。
誰かと一緒にやる人もいてイイ。

彼女は私にそう語る。食も自由に選んでイイ。本気でやりたいことも自分で決める。選んだ結果は自分しか受け止められないのだから。



彼女と同じように、地方移住し農業をやってみたいと考える方も、この記事を読んで下さる人の中に一定数いるのでは。そう思い、アドバイスできることはないか?と聞いてみた。

作ることも大変だけど
売ることも大変です。

例えば、規格外の野菜も
本当においしい。けれど
仕入れてくれる売り先は少ない。
それが農業のリアルな実態です。

なら、仕入れ先も自分で探さなきゃ。
食べてもらってこその、農業だから。

どうやって売るかまで考えないと続けられない。それはどんな事業も一緒。そんな考えを大切にする小嶋さんは山梨で農作物を育てるだけに留まらず、東京の即売会やイベントにも出店する。

つい先月、かつて勤務していた会社の上司が小嶋さんのために、会社ロビーでマルシェを企画・開催した。平日なのに店先でお客さん対応するのは、檜原村のごまプロジェクト時代の友人たちだ。

「わたしは!」と自分が主語にこだわり、単独行動も辞さない小嶋さん。なのに彼女の周りには、ずっと応援し続ける友人たちが沢山いる。



「わたし!」の心の声が原動力。野菜と同じく人生もいろいろあっていい。「よく働く旦那さん見つけました(^^)/」彼女から届いたグループLINEに驚き、友人たちとザワついたのは最近のこと。彼女のいろいろは、まだまだ続きそうだ。キレイにまとめようとせず、誰かにどう思われるかも気にしない。そんな彼女に、私は惹かれ続けている。だから私も自分主語で「わたしは!」と言ってみよう。自分に素直に進んでみよう。人生いろいろあってイイんだから。

小嶋 香里 Kojima Kaori
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