憲法学者の道から
在宅医療コンサルタントに

2019.08.31.UP
波村 美絵
【1976年・沖縄県出身】
Writer Profile
高田 滋吉

Written by

Shigeyoshi Takata

Photographer Profile
波村 美絵

Photograph by

Mie Namimura

憧れと怒りから芽生えた志

他者に振り回されず
自分がコントロールできることに集中した。

将来の為に、良い学校に進学すること。その為には、先生とも良好な関係を保ち、内申点を良くすること。そう割り切るようになった中学以降の波村さんは、教師と衝突してまで自己主張することも無くなった。

でも、すべてがコントロールできる訳ではない。体が成長する中学時代、波村さんは足が上手く動かせなくなり手術を受けた。

お医者さんが、優しく励ましてくれて。
感動した私は、医療に興味を持ち始めました。

医者という職業に漠然とした憧れを抱いた。治療に対する感謝と共に医者になりたいと手紙に書いたら、そのお医者さんは応援すると返信までくれた。足の不自由を抱える波村さんにとって、その医者は単なる治療者に留まらず、心を癒してくれる存在だった。



ところが、高校時代に2度目の手術をした別の医者は対極だった。波村さんの変形した足を見て、何も言わずに写真撮影し始めた。波村さんの方を見向きもせず、珍しい症例だと他の医者に向かって話していた。

まるで、実験対象になったようで。
人として扱われた気がしなかった。

2度の手術を経て医者に抱いた感情は、憧れと怒り。両極を体験し、波村さんの目標は明確化した。

病気やケガした患者を治療するだけでなく、
傷ついた心までケアできる医者になりたい。



高校3年生にして、漠然とした憧れから明確な目標になった医学部への入学。そこから受験勉強に集中した。2年間浪人してまで挑戦した。だが、医学部には合格できなかった。失意の中、就職のツブシが利くからと親に勧められ、法学部に入学した。

波村 美絵  Namimura Mie
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